2022-05-22
★昨今の「洗濯機事情」を知ったはなし
言うまでもないが、その人が当たり前に思っている考えや、行動、習慣は、いつの間にか世の流れとは、ズレてしまっていることがままある。
東京オリンピックでの、当時の森会長のアウトな発言や、先だっても牛丼の吉野家のエライ人のセミナー会場での発言など、特にオジサンたちにそうした傾向が強くみられる。
自分ではそれが「常識」だと思い込んでいるわけだが、常識というのは、存外あてにならない、そのときどき変わっていくものだと気づく。
今回、長年使っていた2槽式洗濯機の洗濯機の脱水槽が回らなくなり、何人かの友人にそのことを話したら、予想はしていたが、2槽式の洗濯機など今では使っている人は一人もいなく、新たに全自動のそれを買い直せば、という反応が返ってきた。今のはとても便利だよ、と。
で、今さらながら自問してみた。なんで2槽式でなくてはならないのか。そしてやはり2槽式の洗濯機でないと我は洗濯できないと思い至った。
コインランドリーも含めて、我は、二槽式以外の洗濯機で洗濯したことは生涯一度もしたことがない。
ウチでは、昔から常に昔ながらの2槽式洗濯機で洗濯をしてきた。ご存じのように、左側の洗濯槽で粉せっけんを泡立ててまず洗って、右側の脱水槽に移して脱水する。それを繰り返す。
次いで洗濯槽に綺麗な水を入れて、水道の水は流しっぱなしにして洗い終えたものを順次濯ぎ直しまた再度脱水、これで洗濯は終了。庭先に干して乾いたら取り込む。
はやりの洗剤などは使わず、昔から袋に入った純粉石けんを使っている。
それは母が生きている頃、彼女が元気で洗濯してくれた頃からずっと変わらず、自分ではそれが当たり前だと信じ思い込んでいた。
ただ、世の中は、ドラム式の全自動のそれが今では一般的であることは知っていたし、いちいち洗濯物を移し替えずに、すべて脱水まで機械がやってくれるのは便利で楽だとは理解はできた。
ただ、それだともとめて一回だけしか洗えない。衣類ごとのこまかい調整はどうなのか。
2槽式の良い点は、一度入れた粉せっけんの洗う効力がある限り何度でも繰り返し洗えて、最後は雑巾など汚れものを洗えばいいわけで非常に効率的だということだ。
汚れのひどいものは、時間かけて洗えばいいし、軽いものは水洗いだけにするとか、そうした自在な調節が1槽式や全自動では難しいと思える。
また、一方で洗いながら他方で同時に脱水もできるわけで、濯ぎも含めてある意味流れ作業的に洗濯は進むわけで、全自動のように「お任せ」にできない分、常に傍らに居なくてはならないけれど、我はこのやり方を好んでいた。
ウチでは、こまめに洗濯しない分、洗うときはどうしても大量になるし、老父の下の世話の関係上、下着類、シーツ等も含めて洗濯物の量がそもそも多い。
むろん全自動ですべて脱水まで機械任せにして、日々こまめに洗濯すれば良いという考えもあるわけだが、外干しの関係上、晴れの日ばかり続くとはわからないので、やはり天候を鑑み、晴れた日に2槽式で一気にまとめて洗濯したいと考えていた。
ただ、もう今も2槽式の洗濯機がそもそもこの世にあるのか、まずそれが心配であった。
近くのリサイクルショップにまず出向いてみたが、全自動の一槽のは縦型のがいくつかあったが、昔ながらの2槽のは一つもない。まあ、予想通りである。
ただ、Amazonなどで「2槽式洗濯機」で検索してみたら、信じられないことに日立製のも含めて今も「新品」が各種何機も販売されていることがわかった。多くはないものの今も現役で作り販売されているのだ。
それらの購入した人からのコメントを読むと、どうやら大量に洗濯をする人たちや工場等では今も根強い人気があることがわかった。
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