地獄ではないが地獄に近しいと思えること
2018-11-30


★父のボケが悪化、老犬と交互に騒ぎ、ほとんど眠れず

 夢現、と書いて、ゆめうつつ、と読む。前回、拙ブログで、今週は父がやや長く家にいることを書いた。
 その理由も記したが、家にいると昼寝させてしまうのがいけないのか、眠り自体が浅くなるようで、まさに、ゆめうつつの状態が多くなってきてしまった。
 目覚めているときもぼうっとして反応乏しく意識朦朧のときもあるし、ならばと寝かしつけてこちらはほっと一息つき、我も仮眠とって身体休めていると、一時間もしないで起きてしまい、鍵かけた引き戸を激しく叩き、開けろ!!何で開かないんだ!!と怒って騒ぎ出す。
 とても眠っていられない。ドアの掛け金を引き違って無理やりこじ開けたこともあったし、昨日は、あろうことかまたユニットバスの窓から裸足で脱走して庭先で捕まえた。
 普段は杖着いてもよろよろ、何かに掴まってやっと歩く状態の人が、どうして杖もなしに、高さ80pはゆうにある窓から降り抜け出し我家の裏から狭い路地を通って表に出られるのか理解に苦しむが、これは二回目である。
 午後3時頃のことだ。昼飯摂らせて、我も寝不足で疲れたので本人も寝ると言うので愛猫抱いて寝かせたところだった。寝てから一時間しかたっていない。我は二階の自室でうつらうつらしてたら激しく父がドア叩いている音が聞こえる。また、開けろ、開けろ、と父が大声で騒いでいる。でも我はともかく眠い。
 まだ一時間しかたっていないじゃないか、としばらくほっておいた。そしたら静かになったが、何か不安な気がしてもう眠れず仕方なく階下に降りた。外に出てみたら父が泥だらけで裏から歩いて出て来たのである。驚いた。呆れ果てた。

 幸い昼間だったから良かったが、ケガもなく衣類が汚れた程度で済んだ。が、夜でもいつまたこうして危険な脱走を企てるかわからない。
 部屋に鍵がかかって出られないから出た、と暴れて怒り騒ぐ父を家の中に連れ戻し、着替えさせたら、父はしきりに「家に帰る!」「家に帰らせてくれ!!」と騒いでいる。手に負えない。ここが彼自らが建てた住み慣れた長年の自宅だとわからなくなっている。
 こちらも呆れ果て激高して、ならば、どうぞ帰ってくれ、勝手にしろ、と玄関まで連れて行き、もう好き勝手に気が済むまで徘徊させようと考えた。
 ああ、そうすると父は言い、靴はいたものの、ポケットとか探して、ワシのメガネがない、と今度は騒ぐ。で、とってくると言って部屋に戻り居間の棚をあちこち探している。
 しかし、父はもうこの何十年もメガネなどかけていないのである。もう新聞や本など読まないし、もともと老眼鏡は持っていない。若い頃、車の免許取るのに近眼だったのでメガネをかけていた記憶があるが、高齢の今は何故かメガネ無しでも生活には何も支障がなく父のメガネなどどこにもないのである。なのに、ワシのメガネがない!とあちこち探しまくっている。いくら元々持っていないし、かけてないじゃないか、と言っても聴く耳持たない。自分の家に帰るのが、今度はメガネがない、に変わって騒いでいる。

 ついに発狂したかとさえ思い怖くさえなって、どうしたら良いか相談先をあれこれ考えた。いちばん良いのはこのまま父が目指す、もう一つ別の自宅、として、今利用している介護施設に連れて行き、そのままずっと預けてしまうのが一番楽だが、利用日でもなく今すぐ急に連れて行っても空きはないので即追い返されるだろう。
 父も知っている母の懇意にしていた一人暮らしの婆さんがまだ健在で近所にいることを思い出し、その人のところに連れて行き、話でもしてくれればこの状態は鎮まるかと思って電話したが、やはりデイサービスにでも行ってるのか不在である。
 仕方なく、担当のケアマネに連絡して状況を訴えた。彼も当然甲高い叫び声上げて驚いている。
 

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[日々雑感]

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