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★神様は良くしてくれると思った日 ランキング
日付は変わったが、今さっき帰って来た。永井ようさんと一緒に立川まで帰って来た。まさに夢のようである。先だっての田中研二といい、ずっとレコードの中で子供の頃から憧れるだけの人と現実に会い、お話して応対してもらえるなんて光栄としか言いようがない。願っても常にかなわないのが人生なのだから、まさに夢見心地だ。
俗にロック三大ギタリストとか人は言う。ジミヘン、ページ、そしてクラプトンであろうか。もしそれが日本のフォークシーンのそれだとしたら、我は間違いなく、こう挙げる。中川イサト、有山淳二、そして永井よう と。
イサトさんはあの超人気者、押尾コータローの師匠だからそっちのほうからご存知の方も多いと思うが、まさにフォークギターの神様であり、それは今も昔も変わらない。そして、有山は、日本にラグタイムギターというスタイルを初めて知らしめた偉人であり、知る人ぞ知る天才である。
そして永井さんは、ディランUで、メインボーカルの大塚まさじの右腕として達者なギタープレイを披露した方で、当時、我が体験した70年代のフォークソングの世界では、イサト、永井ようは、ギター弾く若者にとって憧れの二大看板、ギター名人として双璧の存在であった。
が、彼は、いろいろあったのかと思うが一時期音楽の世界を離れ、ずいぶん長い間休まれていた。ちょうど世紀が改まる頃からであろうか、再びギターを手にし、しかも自らの「うた」を伴って我らの前に再登場してきた。それ以来、我はずっと注目し続け、彼のギタープレイよりもシンガーとしての「ながいよう」という人に関心を持って観続けて来た。
そのディランUという稀有なバンドは、まずは当初の中心人物才人西岡恭象のセンスに負うところは大きいと誰でも認めるであろう。そして、彼が抜けた後は、メインボーカル大塚まさじの個性が強く全面に出て彼のバンドだと思う方も多い。が、実はその独特なサウンドは、名ギタリスト永井ようの資質によるところが多大だと我はずっと考えている。
ディランUのレコードに針を下せば誰もが気づくのは、静謐な澄みきった研ぎ澄まされた音楽風景だ。あたかも湧き出る冷たい清水のごとくに。だが、それは永井さんのソロアルバムを聴けばわかるが、彼の音楽にはいつも澄んだ風、澄み切った水が流れているように、そもそも彼の持つ資質によるものだったのである。
まさじ氏のうたが泥臭い、ねばっこく油ぎったうた世界を示すのに対し、永井さんは昔も今も常に澄んだ流れる水のような音楽を続けている。ディランUは、そうしたまさに水と油の反する個性が名コンポーザー象さんの手で紡ぎ合わされた奇跡のトリオだったと今思える。
そのようさんとは、何年か前、彼がソロシンガーとして稼働再開し大阪から東京にに来られた折、お会いしてお話しする機会を得た。早や10年近く経つだろうか。以後、機会合うときは必ずそのライブに通うようにしているが、その音楽世界もだが、ご当人も本当に気さくかつ真面目な真っ正直な方で、長年のファンであったがますます魅了された。ミュージシャンにありがちな面倒なクセや驕りは些かもなく人間として真に尊敬できる立派な人だ。
我の知るミュージシャンは多く、どうしようもないが愛すべき人ばかりでうたと人間が解離している人も多い。だが、真に音楽も人柄も同様に裏表、嘘偽りのない、素晴らしい人の筆頭は永井さんである。
で、何で今日2月2日、その永井さんと会ったのか。その説明がしていない。
実は、彼を知る女友達から昨晩遅くメールがあり、その永井さんが谷保かけこみ亭に来て、さこ大介さんたちも来て呑むので、マッサンも来ないかと誘われたのだ。
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